第88回研究例会
「句碑をめぐる伝承~俳人ネットワークと口承文芸~」が2025年10月11日(土)に Zoom で開催されます
下記のように、日本口承文芸学会・第88回研究例会を開催いたします。万障お繰り合わせのうえ、ぜひご参加くださいますようお願いいたします。
○日時:2025年10月11日(土)13時00分~16時15分
○ZOOM(ズーム)によるオンライン形式(パソコンやスマートフォンでインターネットに接続するオンライン会議形式)で行います。
☆招待URLは、こちらの「会員限定ページ」に記載してあります。
※日本口承文芸学会員には「会員限定ページ」に入るためのユーザー名とパスワードを郵送済みです。
※レジュメは10月10日頃公開予定です。
内容:
〇シンポジウム 「句碑をめぐる伝承~俳人ネットワークと口承文芸~」
〇日時 2025年10月11日(土)13時00分~16時15分
〇参加方法 ZOOMによるオンライン形式
〇パネリスト 小堀光夫(國學院大學文学部兼任講師)
玉水洋匡(学習院中等科教諭)
〇コメンテーター 伊藤龍平(國學院大學文学部日本文学科教授)
〇司会 高塚さより(研究例会委員)
〇次第 13:00~13:05 はじめに(高塚さより)
13:05~14:05 「西行伝承と鴫立庵」小堀光夫
(休憩10分)
14:15~15:15 「阿漕塚と松尾芭蕉」玉水洋匡
(休憩10分)
15:25~16:15 コメント(伊藤龍平)
ディスカッション(パネリスト×フロア×コメンテーター)
〇発表概要
はじめに 高塚さより(研究例会委員)句碑の多くは、俳句結社、俳人、俳句愛好家など、俳諧・俳句に親しむ人たちにより建立、管理されてきた。その経緯は、個々の句碑により様々な事情を内包している。西行や芭蕉をはじめとする宗匠を偲び、結束を固める場、あるいは刻まれた句の背景を確認、伝承する場、地域を活性化する場として存在した。時には、俳人や句にまつわる話が語られてきた。また、既に、俳人ネットワークが介在した俳人説話をはじめとする伝承・民俗的事象についても指摘がなされている。今回の例会では、句碑に焦点をあてつつ、俳人ネットワークと口承文芸というテーマを目指して考えたい。
「西行伝承と鴫立庵」小堀光夫(國學院大學文学部兼任講師)
神奈川県中郡大磯町にある鴫立庵は、西行和歌「心なき身にもあはれは知られけり鴫たつ沢の秋の夕暮」が元となった西行伝承に由来する。鴫立庵は、寛文四年(一六六四年)に小田原の崇雪が「鴫立沢標石」を立て、草庵を結んだのがはじまりとされる。崇雪の没後、元禄八年(一六九五年)に大淀三千風が鴫立庵の庵主一世として入庵し、庵を整備、円位堂を建てて西行像を安置し、「鴫たつ庵縁起」を発行し、鴫立庵と西行との関わりを示した。本発表では、大淀三千風以降、歴代の庵主と俳人ネットワークによって、鴫立庵の西行伝承がどのように伝えられたのかを「縁起」「庵主の系譜」「句碑」「西行ゆかりの品」から考えてみたい。
「阿漕塚と松尾芭蕉」玉水洋匡 (学習院中等科教諭)
能「阿漕」や古浄瑠璃「阿漕の平次」などで知られる阿漕浦の近くに、平治を弔った「阿漕塚」が建てられている。津市指定史跡になっている「阿漕塚」の隣には、「阿漕塚 月の夜の何を阿古木に啼千鳥 芭蕉翁」と刻まれた松尾芭蕉の句碑が建っている。津市では『おくのほそ道』の旅の後、松尾芭蕉は大垣・桑名を経て津に立ち寄り、阿漕浦を望み「月の夜の何を阿古木に啼千鳥」と詠んだと伝えられている。しかしこの句は、津市にある句碑と地元における伝承以外伝わっていない。
本発表ではまず句碑の成立を、地元の俳人と宗匠をつなぐネットワークの観点から考えていく。その後、「阿漕塚」や句碑との関わりの変遷を時代ごとに考察していく。最後に現在の「阿漕塚」や句碑のあり方を、現地での調査を踏まえて考察していく。
〇 参加方法
以下の①または②により招待URLの情報を入手して、ZOOMで参加してください。
①「会員限定ページ」に記載の “招待URL” をクリックしてください。
「会員限定ページ」のユーザー名とパスワードは、事務局から郵送した資料(研究例会案内)に記載してあります。
②学会事務局のメールアドレスに招待URLを返信するよう依頼メールを送ってください。
ただ、個別対応のため時間がかかりますので、できるだけ①の方法でご参加ください。
※非会員をこの研究例会に招待する場合、その方個人に「招待URL」だけを伝え、「会員限定ページ」のユーザー名やパスワードは絶対に伝えないでください。また不特定多数がアクセスできるようなホームページやブログ、SNSなどに「招待URL」を流すことは絶対にしないでください。
※ZOOMでスムーズな視聴をするためには、ZOOMアプリのインストールを推奨します。既にインストール済みの方も、セキュリティ向上のため最新版に更新してください。また、ZOOMを利用して研究例会に接続する際に発生する通信料は個人負担です。Wi-Fi(ワイファイ)や通信量制限がない契約以外で接続していますと、通信料が発生したり、パケット(データ通信量)を大きく消費しますのでご注意ください。