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第82回研究例会

「シンポジウム:幻の動物をめぐる世間話 ―ツチノコを追って―」

2022年10月15日(土)に Zoom で開催されます

下記のように、日本口承文芸学会・第82回研究例会を開催いたします。万障お繰り合わせのうえ、ぜひご参加くださいますようお願いいたします。

日時:2022年10月15日(土)14時~17時
○ZOOM(ズーム)によるオンライン形式(パソコンやスマートフォンでインターネットに接続するオンライン会議形式)で行います。

☆招待URLは、こちらの「会員限定ページ」に記載してあります。
※日本口承文芸学会員には「会員限定ページ」に入るためのユーザー名とパスワードを郵送済みです。


内容:


〇シンポジストと発言テーマ

今井秀和氏(共立女子大学専任講師)
「現代における「幻の動物」略年譜」

今井友樹氏(記録映画監督、株式会社工房ギャレット代表)
映画『槌の子物語―東白川村の目撃談―』とツチノコをめぐって」 

山川志典氏(早稲田大学次席研究員)
「世間話研究から読み解く『槌の子物語―東白川村の目撃談―』」

司会・コメンテーター
伊藤龍平氏(國學院大學教授)

○シンポジスト発言要旨

現代における「幻の動物」略年譜      今井秀和

環境問題への着目やアウトドア・ブームをはじめとして、現代ほど、人間が能動的に「自然」を意識する不自然な時代もないだろう。このような状況は、近代化・工業化を経て都市型の生活が一般のものとなって以降、少なからぬ現代人が「自然」の恩恵に預かりつつも、表向きは「自然」から切り離された状態で生活するようになったことの裏返しでもあるはずだ。そして、ツチノコに代表される幻の動物、いわゆる未確認動物をめぐる世間話やニュースは、現代人が無意識のうちに求める「自然」との接点の、ひとつの在りようとしても捉えられるのではないだろうか。また、そこには、噂の舞台である「地元」と、噂を消費する「場」との関係性という問題も含まれることだろう。現代における「幻の動物」たちの概観を追いかけながら、こうした問題についても話題を提供したい。

映画『槌の子物語―東白川村の目撃談―』とツチノコをめぐって     今井友樹

発表者紹介:日本映画学校(現・日本映画大学)卒業後、民族文化映像研究所に入所。日本の民俗記録映像・映画の第一人者、姫田忠義所長に師事。映像作品「鳥の道を越えて」(2014/監督/工房ギャレット)、「坂網猟」(2018/監督/加賀市/工房ギャレット)、「夜明け前」(2018/監督/記念映画製作委員会)、「明日をへぐる」(2021/監督/シグロ)を手掛け、民俗記録映像・映画の分野において高い評価を受ける映画監督。
今井監督が長らくテーマにしてきた存在が、幻の動物ツチノコです。ツチノコの目撃例が多いとされ、監督自身の出身地でもある岐阜県東白川村での目撃談を集め、2021年に『槌の子物語―東白川村の目撃談―』(工房ギャレット)が完成。今回は同作を上映すると共に、制作のきっかけや撮影時の様子などをお話し頂き、映像作品から幻の動物の目撃談という話について考えていきたいと思います。(文責:今井秀和・山川志典)

世間話研究から読み解く『槌の子物語―東白川村の目撃談―』     山川志典

今井友樹監督の『槌の子物語―東白川村の目撃談―』(2021/工房ギャレット)は、副題が示すように、幻の動物の目撃談を扱った映画である。幻の動物の目撃談という話については、『ツチノコの民俗学―妖怪から未確認動物へ』(青弓社、2008年)に代表される伊藤龍平氏の一連の研究をはじめ、世間話研究という視座から捉えられ、研究がなされてきた。今回の報告では、幻の動物の目撃談を結節点として、『槌の子物語―東白川村の目撃談―』を、世間話研究の視座から読み解くことを試みる。これまでの世間話研究における着眼点や、映像ならではの表現や記録性を手がかりとし、この映画の魅力を探ってみたい。これをふまえ、世間話、ひいては口承文芸の映像による記録・表現についての議論へとつながれば幸いである。

 

〇参加方法

以下の①または②により招待URLの情報を入手して、ZOOMで参加してください。

①「会員限定ページ」に記載の “招待URL” をクリックしてください。
「会員限定ページ」のユーザー名とパスワードは、事務局から郵送した資料(研究例会案内)に記載してあります。

②学会事務局のメールアドレスに招待URLを返信するよう依頼のメールを送ってください。
ただ、個別対応のため時間がかかりますので、できるだけ①の方法でご参加ください。

※パネリストの用意した資料は当日ZOOM経由でダウンロードしてください。

※非会員の方にこのシンポジウムを周知なさる際、「会員限定ページ」のユーザー名・パスワードについては伝えずに、「会員限定ページ」にてご自分が入手した「ZOOMの招待URL、ミーティングID、パスコード」のみを通知して参加してもらってください。非会員の方々が直接学会事務局にメールを送信されると、上記したように時間がかかり、開催時間に間に合わないこともありますので、ご協力のほど、よろしくお願いいたします。ただし、各自が非会員を研究例会に招待する場合、通知したい人のみにメールで招待URLを送信し、不特定多数がアクセスできるようなホームページやブログなどに貼り付けることは絶対にしないでください。

※ZOOMでスムーズな視聴をするためには、ZOOMアプリのインストールを推奨します。既にインストール済みの方も、セキュリティ向上のため最新版に更新してください。また、ZOOMを利用して研究例会に接続する際に発生する通信料は個人負担です。Wi-Fi(ワイファイ)や通信量制限がない契約以外で接続していますと、通信料が発生したり、パケット(データ通信量)を大きく消費しますのでご注意ください。
以上

2022/9/20 掲載 : 例会委員会